上階子供の騒音に対する損害賠償請求事件

適切なしつけの有無が裁判所の判断に与える影響は?

判決

・被告は原告に対して36万円支払うこと
・被告は訴訟費用の1/6を負担する事

事実

・原稿は東京都板橋区のマンションに住んでいる
・被告は同マンションに妻及び長男と居住していた。
・第1種中高層住居専用地域
・暗騒音は27~29dbである。

騒音調査の結果

騒音計で騒音値を測定したところ50~65デシベル(C特性の測定値をA特性に補正した値)の騒音がほぼ毎日発生していることが分かった。

原告の主張

・被告が同じマンションに引っ越してきて以来、子供が走る、飛び跳ねるなどの騒音に悩まされてきた。
・発生している騒音は東京の条例における規制値、すなわち受忍限度を超えている。
・被告に対して直接及びマンションの管理組合、警察間から何度も警告しているが、改善しなかった。

被告の主張

・受忍限度は超えていない。
・騒音を発生させないようにカーペットを敷くなど配慮していた。
・長男は初めはマンションになれず遅くまで起きていたが、慣れてからは遅くまでは起きていない。
・被告からは一方的に注意をされたので、いやなら自分が出ていけといった。

裁判所の判断

・マンションの遮音性能はあまり良くない。またファミリー向けのマンションであるため子供が居住することも予定されている。
・マンションの暗騒音は27~29デシベルと低い。
・本件の騒音は50~65デシベルとかなり大きく、夜間や深夜に発生することもあったため、被告は長男をしつける等誠意ある対応をするのが当然である。
・しかし被告は効果の不明確なカーペットを敷くという方法をとっただけで、さらに注意された際に取り合わない等その対応きわめて不誠実なものだった。
・これによって原告は精神的な苦痛、食思不振,不眠等の症状を生じた。

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